女性の味方の精油と成分について
こんにちは!
ロサンゼルスからお届けしています。
みゆきです。
今日はアロマセラピーの成分について少しお話ししてみようと思います。
私たちヒトには女性ホルモンという呼ばれるエストロゲンが分泌されるのはご存知かと思います。卵巣の顆粒膜細胞、外卵包膜細胞、胎盤、副腎皮質、精巣で作れられます。思春期において女性らしい体になるのもこのエストロゲンの分泌量が増えることからです。
植物の精油の中にも、エストロゲン様作用のあるものがあります。
アロマセラピーで代表的なのが「クラリセージ」ですね。
クラリセージに含まれるスクラレオールという成分がそうなのですね。
このクラリセージのスクラレオールは、エストロゲン作用のマネをするのですが、実は、エストロゲン欠乏の時にだけ真似をしてくれるという、なんとも賢い作用をします。また、クラリセージのエストロゲンが、体を刺激して独自のエストロゲンを生成したり、ホルモンのバランスをとってくれます。
その為、月経痛やPMS(生理前症候群)や更年期障害の緩和に役立つ精油なんですね。
妊婦さんには禁忌の精油です。イギリスの実験研究により出産時の使用では悪影響はなかったという文献もありますがエビエンスは少ないので、もう少し研究が進むまでは、妊婦さんへのご使用は控えた方がいいと私自身は思っています。
さて、もう少しスクラレオールを深めてみてみましょう。
例えば、今は多くの人が避けているパラベン(抗菌作用が強いため防腐剤として使われてきた物)ですが、これにも実はスクラレオールが含まれており、エストロゲン作用があるんですね。でもこのパラベンに含まれるスクラレオールは、フェノール官能基(ベンゼン環に結合したヒドロキシ基OH)が含まれていて、実はこれがエストロゲン性にとって重要なのですが、ホルモン破壊作用を有し、男性の生殖能、及び乳がんに悪影響を及ぼすと言われています。
それに比べ、クラリセージに含まれるスクラレオールは、フェノール構造を含んでおらず、ベンゼン環も含んでいないラブタンジルテルペンであるため、エストロゲン様作用としてはとても低いと言われています。低いがゆえ、そして構造が異なる為、パラベンに含まれるエストロゲン作用の様に悪影響を及ぼすことがなく、この精油により乳がんになることはないということなのですね。
同じスクラレロールという名でも、化学構造が違うことで体への作用が全く違うことになります。精油の成分を知ることの大切さがよくわかりますね!
精油は化学成分ですので、少量でも体内で働きがあるということも覚えておいて、安全に使う、わからない時は、クリニカルアロマセラピストに聞いてから使うようにしましょう。
生理痛や生理不順、PMS、更年期症状に悩まれている方にとっては、強い味方になってくれるクラリセージ。上手に取り入れたい精油です!
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